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お米の新しい食べ方・米粉~虹の穂のお米への熱い想い①~

 

 

 

今回も、当コラムをお読みくださり、ありがとうございます。

 

当店の米粉パンの基本材料は、米粉パン専⽤に製粉した米粉、⽩神こだま酵⺟、国産きびら糖、ミネラル豊富な自然塩、素材が生きるお水、こめ油。

 

前回は、【田んぼのパン工房     虹の穂】の米粉パン材料へのこだわり特に、お米(米粉) 以外の材料について、お話させていただきました。

今回は、その続きです。

 

 米粉パンにとって、一番大事な「米粉」について、今回は、お話します。

 

 

米粉は、何からできているの?

  

「田んぼのパン工房 虹の穂」が使⽤している米粉についてお話する前に、一般的な米粉ができるまで、をまずはお話したいと思います。

 

 米粉とは、細かく粉砕したお米のことです。

 

 そして、そのお米は、田んぼで作られていることは、ご存知の⽅も多いと思います。

 

田んぼには「稲」という植物が植えてあり、秋に、稲の先にたくさんの実がみのります。このたくさんの実がついた稲の先の部分を「穂」といい、一本の穂に約 100 粒のお米ができます。

 

 

 

 

 お米の実は「もみがら」と呼ばれる固い殻に包まれており、その殻を取り除いたものが「玄米」です。

 

そして、さらに茶色いぬかと胚芽を削ったものが、皆様もよく見る「お米(⽩米)」です。


 お米を主食とする国は、世界でも多くあります。

 

日本を始め、中国・韓国・インド、タイ、アフリカなど。

⼩⻨が主流のアメリカやヨーロッパの一部でもお米が主食の地域があります。

 

 さらに、一口に「お米」と言っても、地域により栽培されている種類が異なりますが、ここでは、日本で栽培されている「ジャポニカ米」を取り上げましょう。

 

 日本で栽培されている稲のほとんどは、ジャポニカ米。

 

お米の粒は短くてまんまる。もっちりとした粘りやツヤが特徴です。冷めても甘いのは、大きな特徴のひとつですね。

 

  

ここからは少し専門的になりますが、ついてきてくださいね。

 

お米はさらに「うるち米」と「もち米」に分かれます。

 

私たち普段「ごはん」として食べているのが「うるち米」で、おもちなどで食べるのが「もち米」です。

 

お米の主な成分は「でんぷん」なのですが、うるち米ともち米の大きな違いは、含まれるでんぷんの成分にあります。

 

でんぷんの成分は、2種類。

固さを出すアミロースと、粘りや柔らかさを出すアミロペクチンがあります。

 

 アミロースが少ないほど、粘りやもっちり感が出るので、もち米のでんぷんの成分は、アミロペクチンがほぼ 10 割なのです!


 

うるち米のアミロースとアミロペクチンの割合は、およそ2:8です。最近は、日本人好みのもっちり食感を追求して開発された「低アミロース米」(アミロース成分が6〜12%程度)と呼ばれる品種も開発されています。

 

 

もち米を粉にしたものには、⽩玉粉やだんご粉・もち粉があります。

 

文字通り、これらの粉は、お餅やだんごにしかなりません。

 

一⽅、うるち米を粉にしたものを上新粉と呼びます。

一般的に広く「米粉」と呼ばれるのは、この上新粉を指します。

 

 

「お米の粉」は、古くは奈良時代に始まり、和菓子を作るための材料として⽤いられてきましたが、近年の製粉技術の向上により、パンやお菓子、麺類など⼩⻨のように幅広く使⽤されるようになりました。

 

 

お米の新しい食べ⽅

 

お米の新しい食べ⽅として注目されている米粉。

食物アレルギー対策や食料自給率アップの一助となっています。

 

 

当店・虹の穂でも、⼩⻨アレルギーのためにパンを食べることができない人等が食べることのできる、グルテンフリー100%(⼩⻨不使⽤)の米粉のパンを作っています。

 

 

 

 

 

 これは、まさにお米の新しい食べ⽅ですね。

 

筆者は、「田んぼのパン工房     虹の穂」の米粉パンを何度も購入して食べていますが、本当に美味しいのです!

 

冷凍便で届けてくださるのですが、

たとえば、米粉食パンを解凍してトーストすると、ミミの部分はカリッサクッ、中はふわっとしていて、⼩⻨パンを食べているように感じるほど。

だけど、お米の甘さが口いっぱいに広がります。

 

筆者が作る米粉パンは、ミミの部分はおせんべいやおかきのようなカリッと感。中はふわっとしていて、お米の甘さも広がり美味しいのですが、やはり「お米のパン」なのです。

 

 

比べるのも失礼なのですが、この違いは、製パン技術や配合等だけではなく、お米の品種から製粉⽅法にまで、⻑年とことんこだわった虹の穂だからこそ。

 

  

パンだけでなく、麺や洋菓子、揚げ物等にも使われるようになった米粉。

 

 

単純に、お米を粉にするだけでは、パンやお菓子に使うことはできません。ここは、お米に含まれるでんぷんがカギを握っているのです。

 

 

 

パンの仕上がりを左右する製粉⽅法

 

⼩⻨のかわりに、様々な料理に活⽤できるようになった米粉。

 

むかしながらの米粉は、粒子が粗く表面もザラザラしていて、水分を含むとお餅のようにくっついてしまうだけですが、新しい米粉は、粒子が細かくサラサラしていて、表面は傷ついていません。

 

この違いは、製粉⽅法にあります。

 

  

お米を粉にするときに、お米の成分である「でんぷん」が傷ついてしまったり割れたりする粒が出てきます。これを「デンプン損傷」と呼ぶのですが、このデンプン損傷が少ないほど、パンやお菓子に向いています。

 

技術革新により、デンプン損傷が少なく、さらに粒子も細かい米粉ができるようになりましたので、今では、全国で色々なメーカーが米粉を販売しています。

 

一般消費者である私達も、パン⽤米粉を購入することができるようになりました。

 

全国にあるグルテンフリーの米粉パン屋さんも、各種メーカーから販売されているパン⽤の米粉を使⽤しているお店が多いですね。

 

 

そんな中、虹の穂は、こういった各種メーカーから販売されているパン⽤米粉を使うことなく、「独自」に、地元の製粉会社と研究に研究を重ね、「虹の穂の米粉パン」専⽤の製粉⽅法を開発し、こだわりのお米を自ら製粉し米粉パンを作り出すことに成功しました。

 

  

ここに、「虹の穂」の米粉パンの美味しさの秘密があるのです!!!

 

 

 

 

デンプン損傷が少なく、粒子の細かい米粉であれば、米粉パンができるのですが、お米は産地や収穫時期、また収穫年度の環境により、お米そのものの保水量や出来具合などの状態が異なるので、⼩⻨粉のようにいつもどれでも一定ではありません。

 

同じメーカーのパン⽤米粉でも、実は、ロット(同じ条件で製品を製造する最⼩単位)により、米粉の状態が異なってしまうことがあるのです。

 

これって、いつも同じ配合では、「いつもと同じ味、食感」が出ない、ということなのですね。消費者として、食べるたびに、味や食感が変わると困りますし、販売する側もプロとしてあってはならないこと。

 

 

だから、虹の穂は、製粉⽅法・技術についても、製粉会社と試作・研究を今でも重ねています。

前回のコラムで、材料の配合を変えながら米粉パンを作っていると書かせていただきましたが、実は、製粉⽅法もお米と向き合って変えているのです。

 

  

さて、「田んぼのパン工房    虹の穂」は、色々な品種のお米をブレンドして米粉パンを作っています。

 

続いて、使⽤しているお米へのこだわりについて書かせていただこうと思ったのですが、今回は、⻑くなってしまいましたので、次回、書かせていただきますね。

 

お楽しみに。

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

 

ぜ ひ と も 、 当 店 ・ 虹 の 穂 の 米 粉 パ ン の ペ ー ジ も覗いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

【参考文献】

・『お米のこれからを考えるお米の品種と産地     どうしていろいろあるの?』

/「お米のこれからを考える」編集室(株式会社理論社)

・『お米のこれからを考えるお米とごはん     新しい形   加工品&お米ニュース』

/「お米のこれからを考える」編集室(株式会社理論社)

・『日本のお米づくりお米の研究最前線』

/株式会社岩崎書店