【年末年始のあとに…】からだリセットしませんか?
皆様、こんにちは。
本日も、グルテンフリー米粉パン工房「田んぼのパン工房 虹の穂」コラムへお越しくださり、ありがとうご ざいます。
本コラムの執筆時は、2022 年も残り僅かな年の瀬です。
クリスマスが過ぎ、もうすぐお正月。
皆様、クリスマスはいかがでしたか?
今年は6年ぶりに土日がイヴとクリスマスでしたので、家族水入らずゆっくりと過ごす方も多かったのではな いでしょうか?
子どもたちは冬休みに入り、大人たちは年末年始の忙しさで、地に足がつかないような、非日常的な日々。
「新年を迎える」というのは、誰もが楽しみな瞬間。
そんな中でも、体調には気を付けたいものですね。
本日は、これまでとは異なった視点から、「体調管理」についてお話していきたいと思います。
「足すこと」も大事だけど、「引くこと」も大事
今回のお話で皆様にお聞きしてみたいのが、
「日々の食事で【引くこと】を意識したことはありますか?」
ということです。
体調管理で大事なのは、バランスの良い食事や栄養摂取、そして当コラムでお話している腸内環境を整えるこ と。
これまでは、身体に「足すこと」で体調を整えることをご提案してきました。
ここでいう「体調管理」は、風邪などの諸症状はもちろん、暴飲暴食による胃もたれや消化不良、不規則な生 活により感じる身体の怠さ、肥満なども指すのですが…
「足すこと」よりももっと効果的な方法があるのです!!
それが、冒頭で皆様へお聞きした「引く」ということ。
「引く」=「摂らない」「抜く」
ですね。
つまり、食事を摂らない、ということ。
空腹が健康に繋がるとか、断食することで不調が改善する、などここ最近は、「食べない」ことも注目されてき ています。
足し算もあって、引き算もあるからこそ、成り立つことがこの世の中には多くあります。
「足すこと」ばかりが健康に繋がるわけではありません。「引くこと」も大事。 ですが、むやみやたらに食事を抜けば良いわけでもないのです。
苦痛やストレスを伴えば、その分反動が来てしまいますものね。
ストレスなく「引くこと」を取り入れ、身体の調子を整えることがとても重要です。
今回は、「食事を抜くこと」の方法や効果についてお話していきますね。
「断食」とは?
今回は、『心と体のリセットに効く 気まぐれ断食』(パーソナル栄養士・石川威弘/著)を参考にお話します。
「断食」というと、皆様は、どのようなことを思い浮かべますか?
修行のような厳しいもの?ダイエット?辛い?ファスティング?
ここ数年で「断食」や「ファスティング」が流行し、健康法やダイエット法の一部として注目を集めるように なりました。
筆者も実際に数年前に「3日間ファスティング」をしたことがありますが、そのときは正直「辛い」という記 憶しかありません(汗)
ですが、これは「誰に、どんなやり方で」行うのか、により大きく異なりますし、16時間断食や気乗りした ときだけ「気まぐれ」で行うプチ断食であれば、「辛い」という印象もなくなるのではないでしょうか。
私自身、「3日間ファスティング」は辛いものでしかありませんでしたが、体質的に一日以上食べない断食は合 わない、ということを知り、16時間断食を月に数回取り入れています。
定期的に行わなくても、月に一度でも、年に一度でも、「胃腸を休ませる」ということを取り入れるだけで身体だ けではなく、こころも変わってくるものです。
ファスティングも断食もほぼ同じ意味合いですので、ここでは「断食」で統一させていただきます。
そもそも断食とは、文字通り「食事を断つこと」です。
三食きっちりと召し上がっているなら一食控えたり、空腹を感じるまで食べなかったりすることです。
断食と一言で言っても、一食抜くだけ、や16時間(18時間)断食、一日断食、三日断食など、色々なやり 方があります。
一日以上断食する場合は、専門の知識を持ったトレーナーさんの指導のもと行うことが望ましいです。
それはなぜかというと、知識のないままで一日以上の⻑期に渡り断食を行うと、栄養失調状態となってしまう からです。
実際に断食に入る前数日前から、⼩⻨やカフェイン、砂糖を抜いたり、少しずつ食事量を減らしたり、また、 断食後も少しずつ回復させていていく期間が必要となります。
頭痛や空腹に耐えきれず、反動でリバウンドしてしまうことも…
今回は、一日以上の断食ではなく、もっと気軽に取り入れることのできる「短時間断食」をご紹介しますね。
16時間断食に挑戦してみよう
読者様の中に、社会人としてどこかの会社にお勤めでしたら、定期的に健康診断を受診されていると思います。
健康診断受診日は、前日の夜 20 時以降から「絶食」と言われませんか?
実は、これも立派な「断食」に含まれます。
お昼近くまで絶食することになるので、胃の中は空っぽになり、胃腸を休ませることができますね。
このときは、検診後ということもあり、あまり意識されていないかもしれませんが、実はいつもよりも頭が冴 えている感じがしたり、眠気が起こらなかったり、空腹を感じることがなくなったりしているのです。
次回、健康診断を受診される際、ぜひ、検診後すぐにコーヒーなどの嗜好品や固形物を口に入れるのではなく、
お昼までお水や白湯と少量の自然塩で過ごしてみてください。
いつも以上に集中力があがって、効率よく仕事をこなすことができるかもしれません。
また、この絶食の後の「食事」も大切です。
一食抜いたからと言って、ハンバーガーなどを召し上がるのではなく、雑炊やおかゆなど消化に優しいものを選 びましょう。
そうすることで、「断食」の効果がさらに増し、代謝があがり、翌日の目覚めが良くなったり、快便になったり と体の巡りが良くなるのです。
「16時間断食」であれば、手軽に取り入れることができます。
事前準備も必要ありません。
一日のうち、「16時間は食べない」というスタイルですので、残り8時間は食事も OK。この日の食事は、消 化に良いものや揚物のない和食、間食もスイーツなどの砂糖・油脂類を使ったお菓子ではなく果物やドライフル ーツがベストです。
食べ過ぎてしまった翌日や新月・満月のタイミング、月に一度、週に一度、あるいは集中的に1〜2週間など、 ご自分が取り入れやすいタイミングでできるのも利点です。
「16時間」もきっちりではなく、「12時間〜16時間」で大丈夫。この中に睡眠時間が含まれるようにすると、さらに気持ち的に楽になりますね。
「飽食の時代」と言われている現代。
グルテンフリーや砂糖抜き、油脂抜き、オーガニック等で身体に取り入れるものに気を遣うことももちろん大 事ですが、たまには胃腸を休ませてあげることも大事。
「空腹」を感じたことのない人は、胃腸が休みなく常にフル回転で働いている、ということです。
代謝がアップし、太りにくい身体になるだけではなく、コンディションも整い、こころもからだもすっきりとし た状態で過ごすことができます。
また、摂取カロリーを抑えることもできるので、減量効果もアップ!!!
これまでに様々なダイエットに挑戦してきて、挫折して止めてしまった方は、この「16 時間断食」で成功するか もしれませんね!?
16時間断食を行ううえでの注意点
この「16時間断食」に向いているのは、
◆ まったく食べないやり方に少し不安を感じる、「食べないと無理」と思っている人
◆ 食事の時間をある程度コントロールできる人
◆ 健康診断の数値や体調に不安がある人
さらに、食生活が乱れがちの人や妊活中の人も向いています。
反対に、「断食」そのものを控えた方が良い人もいます。
◆ 妊娠中や授乳中の人
◆ 糖尿病や高血圧でくすりを断薬することが難しい人
◆ 過去に心筋梗塞や脳卒中を起こしたことがある人
◆ がん・精神病・狭心症・不整脈など治療中の疾患がある人
◆ 成⻑期を迎えている子ども
断食は健康な人がより健康になれる方法のひとつですので、上記に該当する方やご自分の身体に少しでも不安が ある場合は、控えましょう。
その分、日々の食事を腹八分目にするなどの調整をしていくと良いですね。
「〜ねばならない」の気持ちを手放し、「やらなくてもいい」「続けなくてもいい」「いつでもいい」という気楽 さでいることも大切です。
最後に
前々回のコラム(【意思のある腸】脳か、腸か。 – グルテンフリー米粉パンのお店|田んぼのパン工房 虹の穂 (tanbonopan-nijinoho.com))で、腸と脳のお話をしました。
腸が喜ぶ食事をすると、腸から「心地よい」という喜びの信号が脳に伝わり、 飽食による脳の誤作動を抑えることができるようになる、
という風に最後に書かせていただきましたが、断食も「腸が喜ぶ食事法」の一つです。
年末年始が過ぎると、胃腸の重さを感じる方は少なくないと思います。
1月7日は「七草の日」。
年末年始の食べ過ぎで疲れた胃腸を労わり、「春の七草」を食べて無病息災を願う日ですね。
2023年はぜひ「断食」を取り入れて、さらに腸を喜ばせませんか?
今回は、少し⻑くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、2022年も、当店・田んぼのパン工房 虹の穂をご愛顧くださり、さらに当コラムをご覧くださり、誠 にありがとうございました。
2023年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。
次回もお楽しみに★
【参考文献】 ・『心と体のリセットに効く 気まぐれ断食』 /パーソナル栄養士 石川 威弘(SB クリエイティブ株式会社)