現在の発送目安:14日程度。年内最終受付日12月13日(機械メンテナンスのため)

昔ながらの和食はなぜ腸内環境によいのか

過去の記事でも、腸内環境の大切さについてはお話しを沢山してまいりました。

アレルギーや風邪の予防にも腸内環境は重要です。

今回は、「和食がなぜ腸内環境によいのか」についてまとめていきます。

ごはんとしじみ汁、鮭、お浸し、たこと胡瓜の和え物、だし巻き卵、ひじきと大豆の煮もの、お漬物の和食料理が並んでいます

目次

1 和食の素晴らしさ

2 和食の栄養

3 和食と発酵食品

4 冷えたごはんに含まれる「レジスタントスターチ」

5 米食の恩恵

6 まとめ 

1 和食の素晴らしさ

日本列島は、海や川、山など雄大な自然に囲まれています。
山の幸、海の幸(海藻や魚介類)、そしてお米などの豊富な食材があります。

地域ごとに気候も違い、その土地ならではの四季折々の食材と調理法で作られた郷土料理を楽しむことができます。

 

日本人は、自然のめぐみを大切に、四季を味わい、和食文化をはぐくんできました。これが、「和食(日本人の伝統的な食文化)」が評価されて、「無形文化遺産」に指定された所以です。

そんな和食ですが、昨今では、海外からも健康に良いということで注目を浴びています。

 

2 和食の栄養

和食というと主食のお米、お味噌汁、お魚やお肉などの煮物、お漬物などといった献立を想像することができます。

栄養素で言うと、ミネラルや食物繊維が豊富です。

 

とくにお味噌汁は栄養の塊ですから、毎日作ってほしい料理です。
まず、発酵食品の味噌は、大豆から作られていますので、たんぱく質です。

お味噌汁の具には、ワカメやあおさなどの海藻、キノコを入れると、ミネラルや食物繊維が摂れます。

 

そして残り物の野菜、卵や豆腐、油揚げ、お肉などなんでも入れてください。そうすると栄養満点の一品が完成します。

具沢山の豚汁にすれば、栄養満点で、他に立派なおかずなんてものは要りません。お味噌汁とお米で十分です。

それにお漬物や納豆があれば、立派な朝ご飯の完成です。

 

次に主食のお米ですが、玄米や胚芽米などには豊富なミネラルと食物繊維が含まれます。


しかし玄米は消化不良を起こしやすいので、「酵素玄米」がおすすめです。できれば無農薬の玄米で「酵素玄米」を作るのが良いでしょう。

「酵素玄米」の作り方はネット上にありますので調べてみてください。

 

おかずは、お魚のお刺身であれば良質の油(EPA)が摂れます。
焼き魚や煮魚でも良いでしょう。

もちろんお肉も亜鉛や鉄分補給に良いので、バランスよく食べてください。

 

3 和食と発酵食品

胡瓜、人参、大根の糠漬け

和食と言えば、「発酵食品」を思い浮かべます。

前述したお味噌、納豆、漬物、糠漬け、塩こうじ、甘酒、みりんや醤油、魚醤などの発酵調味料など。

日本では昔からこれだけ沢山の「発酵食品」を摂り入れてきました。

漬物、糠漬けは、乳酸菌をはじめとした様々な微生物が、私達の腸内環境を整えます。

塩こうじや甘酒は、原材料に麹(こうじ)を使っていて、麹由来の酵母(※)や酵素によって胃腸の働きを整えます。

※酵母は合わない人もいます。逆にお腹が張ってしまう場合は、摂りすぎないように注意をしましょう。

塩こうじをお肉につけると柔らかくなるのは、麹由来の酵素によってたんぱく質が分解されるからです。

ですから、消化を良くするために塩こうじをお料理に使うのは、理にかなった調理法と言えます。

 

4 冷えたごはんに含まれる「レジスタントスターチ」

ところで、冷えたごはんが腸内環境に良いという事は、ご存じでしょうか?

お弁当などにおむずびを持っていくと、お米に含まれる「でんぷん」が冷えて、「レジスタントスターチ」という難消化性(※)のでんぷんに変化します。

※難消化とは、消化ができないことを意味します。

人では消化ができずに、かわりに腸内細菌の微生物によって消化されて、乳酸菌などの餌となり、腸内環境を整えてくれます。

つまり「レジスタントスターチ」は食物繊維のようなものです。

 

一時期、ダイエットには「冷えごはん」が良いと流行ったことがありました。
それは、人では消化ができないために「血糖値を上げにくい」ということです。


血糖値が上がらなければ、インスリンが出ないのでダイエットに良いわけです。

また腸内環境が良くなることで、結果として、血糖値コントロールも良くなります。
(糖尿病などの高血糖の人は腸内細菌が乱れてしまっていることがわかっています。)

 

5 米食の恩恵

スプーン1杯のお米があります

和食にすると、米食の恩恵も多くうけることができます。(そばやうどんを除く)

米食を続けていくとやはり腸内環境がよくなります。
それは小麦粉を食べなくなるからです。

小麦粉は腸内環境を悪化させることがわかっていますので、遅延性アレルギーのリスクもあがり、様々な自己免疫疾患などのリスクもあがることが報告されています。

小麦粉についてのお話しはこちらこちらの記事で詳しく説明していますので、ご覧ください。

 

6 まとめ

という事で、今回は和食がなぜ腸内環境に良いかの理由をご説明しました。

まとめると、

  1. 食物繊維が豊富、とくに日本は海藻を食べています。昆布のおだしも使います。
  2. 発酵食品、発酵調味料をよく使う
  3. (冷えた)おむすびは「レジスタントスターチ」が豊富
  4. 米食文化(胚芽米や玄米)

 

しかし現代人では、加工食品や精製食品の多様化により食物繊維が減少傾向にあります。


個人差が大きいところですが、ファーストフードばかりの食生活で栄養が摂れていない人も多いのではないでしょうか。

かと言って、好きなものを食べられないのもストレスがかかりますので、日本人の昔ながらの和食をベースに、海外の多様性な食文化もうまく融合しつつ、楽しい食生活を送っていただければと思います。

参考文献
おいしく食べて体にいい快腸でんぷん(レジスタントスターチ) 早川 享志:著