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栄養で対策する新型コロナ

2021年1月現在、新型コロナの感染者数はどんどん伸び続けています。

冬になると流行するのは、風邪やインフルエンザも同様です。ウイルスに負けない体を作るにはとにかく免疫力を向上させること。

前回の記事では、免疫力をあげるためには

  • 栄養状態を良くすること
  • 腸内環境をよくすること
  • 体温を上げること

とお話しをしました。
まだ、ご覧いただいていない方は「コロナ時代に向けて、まずは腸活と温活から始めよう」の記事もご覧ください。

今回は栄養素別のお話です。
免疫を上げる栄養素について解説していきたいと思います。

ビタミンDを多く含む食材の鮭、チーズ、マッシュルームが並んでいます

目次

1 免疫とビタミンD

1-1 ビタミンDの新型コロナに対する研究

1-2 サイトカインストームとビタミンD

2 そのほかの免疫を整える栄養素

3 まとめ

1 免疫とビタミンD

ビタミンDは欠乏すると、くる病や骨粗しょう症などの骨の病気のリスクがあがります。
実は、ビタミンDは骨の病気の予防だけではなく、風邪や花粉症予防に有効なビタミンということがわかっています。

ビタミンDは、紫外線で合成されるため、夏はある程度充足していますが、冬は欠乏してしまいます。
夏でも日焼け止めや日傘などの紫外線対策によって、ビタミンDが不足している人も多くいると考えられています。

1-1 ビタミンDの新型コロナに対する研究

以前からビタミンDはインフルエンザなどの感染症予防によいという報告は多くありました。

今回ご紹介するのは、システマティックレビュー(※)のかなり信頼性の高い文献です。

※ステマティックレビュー:研究論文を検索し、類似する内容の研究をバイアスのかからないように一定の基準で専門家が選択・評価をして取りまとめた総説のことを指します。

その論文がこちらです。

Low vitamin D status is associated with coronavirus disease 2019 outcomes: A systematic review and meta-analysis
低ビタミンD状態は、新型コロナウイルスの感染と関連しています:システマティックレビューとメタ分析の研究

361,934人の参加者を含む、合計10の論文が選択されました。

全体の結果として、ビタミンDの欠乏が、COVID-19(新型コロナウイルス)のリスク増加と関連していることを示しました。さらに、COVID-19陽性(新型コロナ感染者)の人は、COVID-19陰性(非感染者)の人よりも、ビタミンDレベルが低かったことも示されています。

以前より、インフルエンザ予防にもビタミンDが良いと報告されていますし、沢山のビタミンDの新型コロナに対する効果の報告もうなづけます。

探すと本当にたくさんの論文が出てきます。
新型コロナの感染リスクの低下のみならず、新型コロナの死亡リスクまで下げることも報告されています。それがこちら。

High-Dose Cholecalciferol Booster Therapy is Associated with a Reduced Risk of Mortality in Patients with COVID-19: A Cross-Sectional Multi-Centre Observational Study
444名を対象にしたイギリスの研究では、高容量のビタミンDが新型コロナの死亡リスクを低下させた

1-2 サイトカインストームとビタミンD

また、新型コロナによって重症化する人では、サイトカインストームがおこっていることを指摘されています。

サイトカインストームは、自己免疫疾患同様、自己の免疫細胞が、自身の細胞を攻撃してしまうことです。新型コロナの重症化の人は、炎症が長く続きすぎてしまい、自身の免疫細胞が肺を攻撃してしまい、肺に大きなダメージを与えてしまうのです。

この報告では、ビタミンDがサイトカインストームを予防することを報告しています。

Vitamin D and the immune system
ビタミンDと免疫システム

ビタミンDは、免疫を高める働きに加えて、免疫の暴走を止める「Tレグ細胞」も活性化することがわかっています。だからビタミンDは、花粉症にも有効なわけです。

以前の記事で、免疫細胞の暴走をとめる「Tレグ細胞」は、腸内環境によって作られるとお話しをしました。それはこの記事です。

つまり、サイトカインストーム(自己の免疫細胞による攻撃)の予防にも腸内環境が重要になっていくわけです。

2 そのほかの免疫を整える栄養素

人参、ブロッコリー、ピーマン、グレープフルーツ、卵、チーズ、大豆などの様々な食材が並んでいます

他にも、粘膜を強化するビタミンAや亜鉛も重要です。
そのほか、ビタミンCもマグネシウムもとても大切になります。

ビタミンAはレバーやうなぎ、亜鉛は魚介類やお肉、レバーに多く含まれます。
野菜には、ビタミンAに変換されるβカロテン、ビタミンCが含まれます。
マグネシウムは、海藻やナッツ類、天然のお塩など、とにかく精製していない食品に多く含まれます。

もし加工食品を多く召し上がっている方は注意が必要です。
リン酸塩などの食品添加物によって、マグネシウムや亜鉛は排出されてしまいますから、不足してしまいます。

ビタミンDに関しては、鮭やきのこで摂取できるものの、食事では充分量とれないです。
また日光浴が十分ではない方も多いので、3000IUくらいのビタミンDサプリメントを摂るのも手です。価格も手ごろで、費用対効果のよいサプリメントですから、摂って損はないでしょう。

ビタミンDサプリメントのおすすめ

3 まとめ

ソーシャルディスタンスとマスク、手洗いとうがいなどの基本的な対策ももちろんですが、好き嫌いなくなんでもよく食べて、腸活・温活をして、よく寝て、新型コロナを対策していきましょう。

この辺りのお話しはこの記事でも解説しています

免疫を整えれば、新型コロナだけではなく、多くの病気や感染症の予防にもつながります。

いかがでしたか?
新型コロナウイルスは恐れすぎても、精神衛生上よろしくありません。
ですから正しく恐れて、正しい対策をとって参りましょう。

 

【参考文献】医者が教える「最高の栄養」ビタミンDが病気にならない体をつくる 満尾 正(著)