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「虹の穂」の「米粉パン」作りへの想い

 

 

 ※写真は、当店インスタグラムより

 

 

【田んぼのパン工房 虹の穂】は、昨年10月、創業5周年を迎えました。

これも、ひとえに当店をご利用くださる皆様がいらっしゃるからこそでございます。深く感 謝いたします。

 

当店ホームページに、「虹の穂の米粉パンへのこだわり」は掲載しておりますが、 この度節目の年を迎えたにあたり、 改めて、当店の米粉パンへの想いを皆様へお話させていただこうと思います。

 

 

パン作りとの出会い・厳しい修行の道

 

当店【田んぼのパン工房 虹の穂】の代表取締役は、松下一司(マツシタ イチジ)氏。そ して、取締役兼店⻑は、一司の息子・松下尚一(マツシタ ショウイチ)氏。

 

当 店 ホ ー ム ペ ー ジ ・「 虹 の 穂 の パ ン づ く り の 原 点 」にも記載しておりますが、店⻑の「祖父への想い」が、虹の穂の パンづくりの原点なのです。

 

虹の穂の米粉パンは、店⻑を中心とするプロの職人が日々、真剣に向き合い作っておりま す。

今では、店舗での販売や通信販売だけではなく、有名ホテルなどでも広く取り扱われてい ますが、今の虹の穂の米粉パンができるまでの道のりは、大変厳しく険しいものだったよう です。

 

 

※写真は、当店インスタグラムより

 

今から、約10年前のことです。

 

店⻑は、料理することは好きだったけれども、料理の専門学校へ通っていたわけではなく、 パン作りを専門的に学んでいませんでしたが、今では、父である代表取締役が「時間があれ ば、調理師免許を取ってほしいくらいの腕前!!」と絶賛するほど、調理の勉強をし、とて も詳しくなっているそうです。

 

店⻑は、代表取締役の広い人脈とご縁に恵まれ、東京の⼩⻨のパン屋にて、3年間という 短期間で修行をさせていただきました。

 

通常、パン屋業界では、10年〜20年が修行期間と言われていますので、「3年間」と いう期間は非常に短い期間です。

 

先にもご紹介しております当店のHPにて、 「一刻も早くパン作りの技術を身につけようと急いだため、大量の⼩⻨粉を短期間で浴び てしまい、⾃分(店⻑)も⼩⻨アレルギーを発症しました」という背景には、このような出 来事がございました。

 

ドクターストップを宣告されながらも、命がけでグルテンフリーのパンを作るための技 術を身に着けた店⻑。

 

大人になって⼩⻨アレルギーとなり、大好きなパンをたべられなくなってしまった祖父に、 グルテンフリーのパンを食べてほしい、という強い想いが、厳しい修行の毎日を乗り越える 糧となったのですね。

 

アレルギーは、発作が出てしまうと症状によっては生死を彷徨うほどの危険な状態となり ます。にもかかわらず、米粉パン開発のために、店⻑は、修行を止めることがありませんで した。

 

まさに、「命がけ」で産まれた【田んぼのパン工房 虹の穂】の米粉パン。

 

ぜひ、このような背景があったことも頭の片隅に置きながら、虹の穂の米粉パンを召し上が っていただけると大変嬉しく思います。

 

筆者は、出産を一度経験しております。 ⾃分以外の命を、⾃分の身体の中に宿す、というのはとても不思議な感覚ですね。

 

出産は、まさに「命がけ」の大イベントです。

現代医療でも、何が起こるかわからない。⺟子ともに健康で出産を迎えることができる、 というのは奇跡、と言われています。

⺟親は、命がけで我が子を出産し、子どもは命がけで⺟親の身体から出てきます。

この世に今生きている皆さんは、実は、産まれるときに「命がけ」の体験を誰もがしてい るのですね。

話が逸れましたが、「命がけ」についてわかりやすく例えさせていただきました。

 

 

挫折から乗り越える・家族の絆

 

修行を始めて2年目。事態は、急変。

 

祖父は他界してしまったのです。

 

大好きなパンを、グルテンフリーのパンを食べることなく他界した祖父。

96歳という大往生ではありましたが、家族…特に、代表取締役と店⻑は、強い悔いが残り ます。

 

 

 

 

おじいちゃんに、グルテンフリーのパンを食べさせたい

 

この想いを持って一念発起したわけですので、簡単には這い上がることはできませんでし たが、「100%グルテンフリー、お米の力だけでパンを焼く」という強い想いは消えるこ とはなく、代表取締役・店⻑親子で挫折や悲しみを乗り越える第一歩となりました。

 

このとき踏み出した大きな一歩のお陰で、グルテンフリーのパンの開発の道が開け、虹の 穂独⾃のこだわりのグルテンフリーのパンが出来上がりました。

 

修行を始めて、約5年が経過していました。

 

 

そして、創業へ

 

先述しましたとおり、店⻑は、修行を始めて3年目に、⼩⻨アレルギーを発症してしまい ましたので、グルテンフリー生活を余儀なくされました。 体験してこそわかる、グルテンフリーの生活。 グ ル テ ン フ リ ー の 食 事 法 に つ い て は 、 当 店 コ ラ ムでもお話しておりますので、ぜひそちらもご覧くださいね。

 

日本には、本当に⼩⻨に溢れていますので、⼩⻨を避けてグルテンフリーの生活をすると いうことは、簡単ではありません。筆者もグルテンフリー生活を一時期実践したことはあり ますが、体調は良くなるのですが、やはり、難しかったです。

 

店⻑もこれほど辛いとは思いもよらなかったようですが、この経験が

グルテンフリーだから言っても、まずは味わいだけにはこだわろう

という、新たな想いも産まれました。

 

 

※写真は、当店 HP より

 

 

何年も、何千回も試作・研究を繰り返し、それは、現在も続いています。

 

創業当初、最初に商品として作ったのは、「プチ田んぼのプレーンパン」でした。

 

 

※写真は、当店 HP より。

 

 

それから、あんぱん・プチオーガニックレーズンパン。

 

これらは、現在も当店の大人気商品でございます。

その後、食パンを商品化しました。

 

地域の方や SNS のお陰で、開店当初から多くのお客様がご購入くださり、本当に感謝しか ございません。

 

 

こだわりは、材料だけにとどまらない

 

現在は、全国にも多くのグルテンフリーのパン屋がオープンしていますが、当店が創業し た当初は、全国でも3店舗しかありませんでした。

 

ただ、グルテンフリーにこだわるだけであれば、いずれ「終わり」を迎えてしまいます。

 

皆様に、「美味しい」と⻑く愛されるには、グルテンフリーにこだわるだけではなく、味 わいにもこだわらなければなりません。

 

この点は、⼩⻨アレルギーを発症し、グルテンフリー生活を実際にしている店⻑の経験が 活かされています。

 

当 店 コ ラ ム (「 ア レ ル ギ ー と 腸 内 環 境 」でも述べておりますが、 アレルギーを持っている人の腸内環境は、とても敏感で、これは、食品添加物をなるべく避 ける、ということも重要となります。

 

 

当店の米粉パンの基本的な原材料は、大分県産米粉・⽩神こだま酵⺟・ほんの少しのきび ら糖・天然塩・米油・水のみ。

 

 

※写真は、当店 HP より

 

食品添加物・・・乳化剤、保存料、増粘剤などを極力使用しないことは、健康に繋がりま すが、安心安全であることも、大事ですね。

 

現在販売中の「ウインナーパン」に使用しているウインナーには添加物があるため、正直 なお話ジレンマがある点もございますが、添加物を入れることによる「食の安全性」を増し、 より安心安全な虹の穂の米粉パンをお届けすることに努めております。

 

こだわるのは、グルテンフリー・味わい、そして、健康。

 

さらに、ご存知のとおり、当店は、「コンタミネーション(アレルゲン材料等の混入)」にも 細心の注意を払っておりますので、店内は、食べ物・飲み物の持ち込みはスタッフを含めて 禁止しております。

 

⼩⻨アレルギーの方も、そうでない方も、安心して、そして美味しく召し上がっていただ けるように。

 

おじいちゃんにグルテンフリーのパンを食べさせてあげたい

 

という想いから始まった、虹の穂のお米の力で作ったグルテンフリーのパン。

 

もっともっと多くのお客様に、心から「美味しい」と楽しんでいただけるように、日々、研 究・試作を繰り返しております。

 

 

次回は、材料へのこだわりについて、書かせていただきます。