グルテンって、なんだろう?身体に良くないの?
皆様、こんにちは。
本日も、グルテンフリー米粉パン工房「田んぼのパン工房 虹の穂」ホームページへお越しくださり、ありがとうございます。
早いもので、4月が終わり、いよいよ GW ですね。
当店のインスタでもお知らせしましたが、当店はカレンダー通りの営業でございます。5 月 3 日と 5 月5日が店休日です。
通販の発送もカレンダー通りで対応しておりますが、毎日多くの方からご注文をいただいており、現在約 2 週間程度お待たせいたしますこと、ご了承くださいませ。
店舗では、焼きたてをご用意しております!
さて、今回は、
「グルテン」に着目してみたいと思います。
「グルテンフリー」によって得られる効果やメリットは、当店コラムに掲載しておりますので、そちらも合わせてご覧くださいませ。
【参考】
「グルテン」という名称は、知っているけれども、詳しくは知らない方、なんとなく悪いもの?という印象をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本当のところはどうなのか、のヒントになればと思いますので、どうぞ、最後までお付き合いをお願いいたします。
グルテンって、何だろう?
グルテンについては、虹の穂コラムでも「グルテンフリー」という視点からご紹介してきました。
ここ数年で世界的に注目を集めるようになった「グルテンフリー」。
詳細は、こちらのコラムをお読みいただきたいのですが、グ ルテンフリーとは、⼩⻨・⼤⻨・ライ⻨に含まれるたんぱく質「グルテン」を除去した⾷事法のことを言います。
そう、「グルテン」とは、たんぱく質のことを指します。
⼈の身体の15〜20%はたんぱく質でできており、筋⾁・内蔵はもちろん、爪や髪の毛、免疫物質なども作っています。
ですので、たんぱく質を摂ることは⼈の身体を形成する上で、生きていく上でとても⼤事な栄養素。
なんだか体調が優れない、だるい、イライラしやすくなった、髪の毛や爪にツヤがなくなった、などの症状が表れたら、たんぱく質不足のサインです。
話を戻しましょう。
たんぱく質が不足気味だからと言って、グルテンを含む⼩⻨製品を積極的に⾷べればよいか、というとそれはちょっと違うお話。
「グルテン」はたんぱく質だけれども、消化が難しく、胃腸への負担をかけてしまいます。さらに、生きていくうえで⼤事な酵素の働きまで阻害してしまうこともあります。
パンやパスタ、ケーキなど多様な製品を作ることができるメリットがある一方で、消化器官にダメージを与えてしまい、体調不良に繋がってしまう、というデメリットもあります。
昔から⾷べられてきた⼩⻨だけど
⼩⻨粉は、私達の生活になじんでおり、ありとあらゆる製品に使用されています。
スーパーに⾏けば、⼩⻨が使用されていない製品を⾒つける方が難しいほどですが、これほど用途が多種多様に富むのは、⼩⻨の成分であるたんぱく質とでんぷんのバランスが良いから、と言われています。
⼩⻨粉は、⼩⻨を粉にしたものです。
では、⼩⻨は、どのように作られているでしょうか?
お米は、地域により多少差はありますが、4月終わり〜5月に植え始め、秋に収穫されま
すね。
⼩⻨は、12月に植えられ、5月下旬〜6月上旬に収穫されるのです。
ちょうど今時期は、⻘々とした⻨の穂が風に揺れている光景を目にすることができます。
かつては、ひとつの耕地に、お米を栽培し収穫した後、⻨などを栽培し収穫する(田の裏作)「二毛作」を⾏っており、一年の間に、二種類の異なる作物を栽培していました。
国内での⼩⻨の栽培が減り、⼩⻨の育ち方がわからない、という⼈も多いのではないか、と思います。現在、国内で使用される⼩⻨の約80%は輸⼊に頼っています。
日本⼈が昔から⾷べていた⼩⻨(⻨)と、現代の⼩⻨は、似て非なるものです。
現代の⼩⻨は、古代のものとは⼤きく違い、グルテン含有量は少なめでした。
・生育期間を短縮させるため(収穫量を増やす)
・ふわふわ⾷感を出すため(⼈々のニーズに応える)
これらを求めての度重なる品種改良により、グルテンが増え、⼈が持っている消化酵素では消化されにくいものへと変化しました。
グルテンとは何だろう?
「グルテン」とは、⼩⻨に含まれるたんぱく質である、と冒頭で述べましたが、実は「グルテン」が⼩⻨にそのまま成分としてあるわけではないのです。
グルテンは、⼩⻨粉に⽔を加えて捏ねることでできるたんぱく質なのです。
⼩⻨粉には、アルブミン・グロブリン・グリアジン・グルテニンという4つのたんぱく質成分が含まれますが、このうちの「グリアジン」と「グルテニン」が「グルテン」形成に関係してきます。
・グリアジン……弾力に富むが、伸びにくい性質
・グルテニン……弾力は弱いが、伸びやすい性質
これら二つの成分に、お⽔とお塩を足して捏ねることで、まとまりと粘性、弾力を兼ね備えたもの=「グルテン」が生まれます。
グルテンは、生地の伸びを良くし、粉の粒子の⼤きさの違いにより、様々な⾷感を生み出します。
⼩⻨粉は⼤きく上記三種類に分類されますが、強「力」粉や薄「力」粉などの「力」はグルテンを指しています。
つまり、強力粉は、グルテンが強い粉、という意味です。
グルテンは、身体に悪いの?
現代のグルテンは、品種改良が繰り替えされた結果、⼩⻨に含まれる割合が増え、身体への影響も⼤きいものと変化しています。
昔から⾷べられていた⼩⻨にもグルテンは含まれていましたが、含有量は少なく、身体への影響は少ないものでした。
⼩⻨アレルギーや不耐症、セリアック病など消化器官の炎症を持った⼈が世界的にも増加したのは、「消化しにくいもの」となってしまったことに原因があるのです。
ただ、グルテンだけが身体に影響しているわけではありません。
パンを例に取ってみると、スーパーでよく目にするパンは、完全に精白された⼩⻨粉を使用し、油や添加物も使用されています。使用される⼩⻨粉も、輸⼊されたものが⼤半で、農薬使用について問題視されているほど。
現代のグルテン・たくさんの添加物・酸化した油が、腸などの消化器官へダメージを与え、炎症を起こしてしまいます。
その結果、消化できないという消化妨害や吸収されにくい状態が発端となって、アレルギーだけではなく、不耐症やセリアック病といった疾患が増えているのです。
パンは好きだけど、グルテンのことを考えると、控えていきたい…
そんな方へ、グルテンフリーの虹の穂の米粉パンをお勧めします!
当店「田んぼのパン工房 虹の穂」がお作りする米粉パンは、厳選し尽くした原材料を使用し、⼩⻨グルテンはもちろん、イーストフード・保存剤・乳化剤・安定剤などの添加物を一切使用しておりませんので、安心して召し上がっていただくことができます。
まとめ
グルテンは、⼩⻨に含まれるたんぱく質だけれども、グルテンそのものが成分として存在するわけではないこと、品種改良によって、身体に炎症等を起こしてしまうようになったことなど、がおわかりいただけたかな、と思います。
たんぱく質不足は気になるけれども、⼩⻨製品ばかりを⾷べてしまうと、腸などの消化器官に負担を与えてしまいます。
バランスの良い⾷事や睡眠、適度な運動を日頃から意識することで、体調も整っていきます。
和⾷・米⾷を中心に、米粉パンや多様な各国のお料理も取り⼊れながら、楽しくお⾷事をしていきたいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
【参考文献】
・『おもしろサイエンス ⼩⻨粉の科学』
/⼤楠 秀樹・著(日刊工業新聞社)
・『⾷物アレルギー克服プログラム』
/ケアリー・ナドー&スローン・バーネット・著、山田美明・訳(CCC メディアハウス)
・『パンと牛乳は今すぐやめなさい!』
/内山 葉子・著(マキノ出版)